原因不明の頭痛や肩こり、非常につらいですね、、、

当院に来院していただいている患者さんの中には、咬耗といって上下の歯がこすれることによってすり減ってしまった人や、犬歯から小臼歯、第臼歯にかけて歯茎との境が楔のようにすり減ってしまった人をお見かけすることが良くあります。自然現象といってしまえばそれまでですが,この状態が異常な場合、頭痛や肩こりとして現れることがあります。亢進した人は首や肩背中の痛みを伴う人もいます。そういう人にこちらから「肩こりや頭痛がありませんか?」とお聞きすると「何故分かるの?」という顔をされます。歯科医院で頭痛を指摘されることの不思議さを感じておられるのだと思います。歯(かみ合わせ)と頭痛・肩こり???ところがこれが結構関係あるのです。中にはあまりにも頭痛がひどいので脳のMRIやCTを撮ってもらったという人も、、
「何ともなかったでしょう~」というと,「そうなんですよ」の返事。
そう言う患者さんの上下のかみ合わせた時の音(咬合音)を聞くと良い音がしていません。
良い音ってなんだ?というところですが、当院の理想とするかみ合わせの基本は、
全部の歯が同じ瞬間に同じ力で当たることです。そういうかみ合わせができたときには非常にクリアな良い音がします。ところが、かみ合わせが悪いとずれた濁った音になります。
オーケストラでいうと、指揮者が指揮棒を振り下ろした瞬間、楽団員が同じポイントで音を出すということです。従って大きな良い音となって聞こえますが,どこかにフライングしたり遅く音を出す奴がいると、とたんに音楽の調和が壊れるのと同じでかみ合わせも調和しなくなります。
その結果、口腔周囲筋には非常にアンバランスな力が加わり口を閉じる筋肉(咬筋・側頭筋等)に過度なストレスが加わります。その結果、頭痛や肩こりが起こってしまうのです。
時間はかかりますが、かみ合わせの調節をさせて頂くことで結構早期に症状が軽快していく場合が少なくありません。(同じ瞬間に当たるように高いところを削っていくことが多いですが、ケースバイケースで非常に難しい場合もあります)
それと,歯ぎしり・食いしばりはかみ合わせのためには非常に良くないのでお伝えしておきます。(これも非常に身体に悪さをします!!)
もちろん噛み合わせだけが原因ではありませんので、見極めが必要です!