SKF総監督の小澤マエストロが今年のサイトウキネンフェスティバルに選んだ演目のひとつが

バルトーク作曲 バレエ「中国の不思議な役人」とオペラ「青髭公の城」です。
この作品に,再び合唱団員の一員としてステージに乗りました。当初、小澤さんが指揮をすることになっていたのですが、体調を考慮し沼尻マエストロが指揮することになりました。小澤さんは「青髭公」のみに全勢力を傾注という運びになりました。
さて、「中国の、、、」ですが,今回ももちろんオーディションを受けました。初日の練習でビ配布された合唱の楽譜がA4用紙一枚!なんです。たった(といってはいけないのですが)20小節!尚かつ私はテナーパートなのですが,最初の10小節はアルトとバスのみ!ということは,ソプラノとテナーは残り10小節ということになりますね。40分ほどあるこの曲で我々が歌うのは最終部分の約2分!「戦争レクイエム」の時と比べてはいけませんが,そしてこれはスコアの指示なので何とも致し方ありません。でも練習を続けていくうちに,この合唱の持つ意味が分かってきて,納得の演奏となりました。出番の少なさでは、、、ドヴォルザークの新世界交響曲の4楽章にたった一回(ひとたたきのみです)のシンバルがあるのは有名ですが、、それよりも多いんだから~~~(まだ言ってます)
実際には、演奏中にオーケストラのピットに合唱団が静かに入り込み演奏しているオーケストラの隙間の中で待機、そして歌うという初めての経験をしました。オーケストラのピットで歌うというのはそうできることではありません。当初、合唱団は上手の袖(ステージの右側の袖のこと)でマイクで声を拾って演奏、指揮はテレビモニターで!と言うことになっていたのですが小澤さんの一声!「生じゃなきゃだめ」で急遽ピットに入ることになったのです。本番前は当初決めていたことがくるくる変わることは経験上分かっていましたがこれほど変わるとは!!という感想を持ちました。流石プロ!少しでも良いものにするために皆必死で考えてトライします!
今年もいい体験ができました。サイトウキネンフェスティバルに感謝です。
小澤さんは、体調が思わしくなく、4回公演で初日と最終日しか指揮できませんでした。
その後の中国公演も不参加という残念な結果になりましたが,とにかく身体を治して早く本格復帰して頂きたいと心から願っています。
それと今年は,6月30日の松本地震で音文ホールが使用不可能となり,さぞや事務局は大変だったろうと思います。
SKFは松本の宝物です。大切にしていかなくてはなりません。