・10分間入浴法
 体を温めるのにもっとも効果的な方法は、お風呂に入りじっくりと湯船につかること。体温プラス4度程度のお湯に入った時、人はもっとも快適に感じるといわれています。
首から下の全身が湯につかる全身浴なら、約30分が理想ですが、最低でも10分間を目標にしてください。熱くなってきたら湯から手や腕や胸元を出したり、水で濡らしたタオルで頭を冷やしたりすると、しばらくはしのげます。とはいえ、個人差がありますので、つらくなったら無理をする必要はありません。
・湯たんぽ
小さめの湯たんぽに70度程度のお湯を注ぎ、しっかり蓋をして、毛布か厚手のタオルなどで巻き、腿の上にのせるだけです.温める場所はどこでもよいのですが、おすすめするのは筋肉がたくさんある足の腿です。そこを温めると効率よく全身に熱が伝わっていきます.
・ペットボトル活用法
湯たんぽがない時は、ペットボトルで温めるという手があります。
ホット用のペットボトルを用意します。その中に約40度のお湯を注ぎます。さらに、蒸気によって熱の伝導率を高めるために、お湯で濡らしたタオルを巻きつけます。上からビニールの袋などをかぶせて、腿に乗せておけば、体はすぐに温まります。
・首に温タオル
ぞくぞくっと寒気がするときなどに、試してみてください。体全体がじんわり温まります。
肩こりや頭痛にも効果があります。
・フェイスタオルを2枚と、ビニール袋を1枚用意します。
・1枚のタオルを水にくぐらせ、固く絞ってから電子レンジに入れます。
・約1分間チンします。
・熱くなっているタオルを火傷しないように気をつけて取りだし、軽く広げてから小さくたたんでビニール袋に入れます。
・熱いタオルを入れたビニール袋をもう1枚の乾いたタオルのまん中に置き、包みこみます。
・包んだタオルの部分を首の後ろに当たるように巻き、残った部分で首に結びます。
・携帯用使い捨てカイロ
貼って気持ちがよい場所に貼るのが一番ですが、生理的に有効と思われるのは、お尻の上の仙骨のあたりです。ここは自律神経の通り道なので、ここを温めることによって自律神経が活性化し、毛細血管が開いて全身の血行がよくなるのです。
お尻や背中など胴体を温めれば、血行がよくなり、そこから温かい血液がどんどん手足のほうに流れていきますから、全身が温まります。
・靴下
一足だけでなく、一足履いた上からさらにもう一足を重ね履きすると、驚くほど温かさを感じます。膝まである長いタイプなら、さらにいい。五本指靴下は指の股を刺激するので全身の血行がよくなります。
・腹巻き
腹巻きはお腹だけでなく、背中も温めてくれます。胃や腎臓など重要な内臓が疲れている時には、本人が意識しないうちに背中の筋肉が異常にこっているものなのです。腹巻きで背中が温まると、緊張が解けて、驚くほどリラックスできます。もちろんお腹も温まるので、大腸の調子も整うでしょう。
・歩く
人間の筋肉の3分の2は、下半身に集まっています。日常的に歩いて下半身の筋肉を鍛えることで、基礎体温は徐々に上がっていきます。歩けば歩くほど血行がよくなり、むくみも取れます。歩くことによって筋肉が収縮・拡張し、下半身にたまった血液が心臓へ勢いよく戻っていくからです。全身の血流がよくなり、体中の細胞や組織の代謝が促されて、体温が上昇します。
3-3へ続く