イタリア トスカーナ地方(トスカーナ州の州都はフィレンツェ)の言葉で「狂騒、虚無、無分別、気が狂った、頭が空っぽな」などを示す言葉が“FOLLIE フォリア”といいます。フォリアはポルトガルが起源の舞曲なのだそうです。民族的主題の旋律にもとづいて通奏低音上で繰り広げられる変奏曲として17世紀後半のイタリアで大流行しました。15世紀末のポルトガルあるいはスペインが起源とされるサラバンドと同じく3拍子の緩やかな音楽でした。フォリアとは、先にも書きましたが「狂気」あるいは「常軌を逸した」という意味があり、もともとは騒がしい踊りのための音楽であったことが伺われますが、時代を経て優雅で憂いを帯びた曲調に変化しました。
フォリアは、低音部の進行及び和声進行が定型化されるにつれて、これをもとに変奏曲形式で演奏することが広まり、多くの作曲家が採り上げています。
このCDはフォリアに基づいた曲をソナトーリ・デ・ラ・ジョイオーサ・マルカの卓越したテクニックの4人のイタリアバロック奏者が軽快に聞かせます。非常に心地よいアルバムになっています。絶対おすすめの一枚です!
このCDに収録されている作曲家
ANTONIO VIVALDI (1678~1741)
ARCANGELO CORELLI (1653~1713)
ANDREA FALCONIERO (1585/6~1656)
BERNARDO STORACE (?)
GIOVANNI ANTONIO PANDOLFI(?)
MAURIZIO CAZZATI (1620~1677)
FRANCESCO CORBETTA (1615~1681)
GIOVAN BATTISTA VITALI (1632~1692)
ANTONIO CALDARA (1670c~1736)
GIOVANNI REALI (1681c~1751)
ERATO WPCS-10977