再び、独断と偏見に満ちたCD紹介を続けましょう。いよいよ50回を迎えました。切りのいい回の選曲はやはりいつもよりウィットを効かせないと、、ということで、今回はロッシーニ(Gioachino Antonio Rossini 1792~1868)です。このCD、やはり貴重なコレクションの一枚(2枚組ですが)です。とにかく、曲自体の明るさ、聞きやすさ、は抜群です。一度聞いたら忘れられない素敵なメロディーの集まりです。とにかく、一度お聞きになることをお進め致します。ロッシーニはやはり天才です!オペラ作曲家として広く知られていますが(セビリャの理髪師、ウィリアム・テルはあまりにも有名!)その生涯は結構波瀾万丈だった?ようです。生涯に39ものオペラを作曲しましたが、その活動は、1810~1829年までの20年間にすぎません。オペラの筆を置いたのが37歳。多い年には一年で3~4のオペラを作曲していたと言われています。没したときの年齢が76歳ですから、約40年間は趣味の料理(これがまた趣味の域を遥かに超えてたそうです)をしながら器楽曲を書いていたそうです。ネット検索でロッシーニについていろいろと調べてみましたがみましたが、非常に不思議な人です。
 それはともかく、あのウィリアム・テルの序曲を思い浮かべてみてください.音の中に映像がきちんと見えるような音楽の作り方!このソナタ集もまさにそうなのです.それも作曲されたのがロッシーニ12歳の頃というのですから、驚き以外の何者でもありません。
構成は、ヴァイオリン(2)、チェロ(1)、コントラバス(1)という不思議な編成ですがこれが高音から低音までを網羅していて非常に楽しい効果を生んでいます。とても12歳の少年が書いたとは思えない極めて完成度の高い作品になっています。一度聞いたら2度3度!間違いなしのソナタ集です。演奏者は名人揃いですが、特にヴァイオリンのサルバトーレ・アッカルドはお見事というほかはない演奏を聴かせいています。若干17歳でパガニーニ国際コンクールで優勝(1958)。パガニーニの再来と言わしめた名ヴァイオリニストです。
こういうCD聞いてると本当に音楽って楽しいなあって思うのです。
PHILIPS PHCP-24024/5