いよいよコレッリ(Arcangelo CORELLI 1653~1713)のご紹介です。
バロックと言えばヴァイオリンを中心としたヴァイオリン族の楽器は、バロック時代に著しい発展を遂げました。特にバロック中期、イタリアでニコロ・アマティ(1596~1684って本当にこの時代に98歳まで生きたの?すげー!アマティはストラディバリやグアルネリのお師匠さんだそうです)やアニトーニオ・ストラディヴァリ(1644~1737 ご存知ストラディバリウスをつくった職人さん)といった名工たちが優秀な楽器を作り出した時代は、同時にヴァイオリンのための音楽が新たに作り出されていった時代でもありました。
 アルカンジェロ・コレッリ(1653-1713)は、イタリアが生んだ最初のヴァイオリン音楽の巨匠であったと言われます。コレッリの前にも後にもヴァイオリンの名手は存在し、多くの美しい楽曲を生み出しましたが、後世への影響力という点で彼と並ぶものは無い!とまで言う人もいるようです。ヴィバルディ(1678~1741)に大きな影響を与え、あのバッハ(1685~1750)もコレッリには一目置いていたそうです。
 イタリア北部ラベンナ近郊のフジニャーで生まれたアルカンジェロ・コレッリ(1653-1713)は、13歳から当時イタリアの音楽教育の拠点のひとつであったボローニャでヴァイオリンを学び、わずか17歳で同地のアカデミア・フィラルモニカに正会員として迎えられました。
 このアカデミアへの入会は原則として20歳以上でなければ認められず、10代で特例として入会が認められたのはコレッリと、あとは100年後のモーツァルトのみであったことから考えても、コレッリがいかに若いときから才能を発揮していたかが伺えます。簡単には比較できないでしょうが、モーツアルト級の天才であることはまちがいありません。事実、彼はイタリア・バロック中期における、最大の器楽音楽の作曲家に成長していくことになります。
 その後、1709年まではコレッリがサン・ルイージ教会の儀式のおりなどに、なんらかの演奏活動を行っていたことが記録からわかっていますす。けれど、1710年のはじめからは公衆の面前にあらわれる事なく、第一線を退いて作品6の合奏協奏曲集の出版作業に取りかかりますが、その出版(1714)を見届けることなく、1713年の1月に60歳でその生涯を終えました。
(この解説は一部ウィキペディアを参照させていただきました)
資料によると晩年は有り余る資産(12万マルク!)で贅沢をされたそうですが、、、蛇足でした。
曲は、聴いていただければ良さがすぐに分ります。上質な時間を過ごすための、と言っても良いでしょう。作品6は12の曲集で構成されていて各々3~6曲で構成されています。作品6の8はクリスマス協奏曲と呼ばれていて知っている方も多いでしょう。 
演奏は今までも何回かご紹介してきましたがクイケン兄弟です。ヴァイオリン(コンサートマスター):シギスヴァルト・クイケン、チェロ:ヴィーラント・クイケン、テオルボ:コンラート・ユング・ヘーネル(No.1でバッハのリュート作品を演奏している超テクニシャン!)他が率いるラ・プティット・バンド(LA PETITE BAND)です。CDの解説にすべてのメンバーが示してあるのですが、なんと使用楽器(製作年代まで)まで書いてあるんですよ!これは凄い!相当の自信と誇りを持ってCD制作されていると評価いたします。実際、聞いていて非常に心地よいです。おすすめの1枚(すいません2枚組でした)です!!
BVCD-1815~16