8月14日の毎日新聞、くらしナビ健康HEALTHに今非常に話題になっている記事が掲載されました。「歯周病はいろいろな生活習慣病に関係していることが分かってきました」ということで、事例を挙げて説明されています。
 事例:東京都の主婦が治療を続けていた糖尿病の急激な悪化で、主治医から歯科を紹介され、歯周病の診断、治療を行った結果、糖尿病の検査値ヘモグロビンA1c(HbA1c)の値が大幅に改善されました。歯周病患者は糖尿病になりやすく、逆に糖尿病患者はそうでない人に比べて2倍以上の確率で歯周病にかかりやすい「相互関係」があるという結果が出ています。
糖尿病の5大合併症状(網膜症、腎症、神経障害等)に続く6番目の合併症といわれるようになってきました。「糖尿病の状態が改善されない人は是非口腔内をチェックし、歯周病治療をうけて欲しい、と日大伊藤公一教授は話しています。
東京医科歯科大学の和泉雄一教授は、「生活習慣病の黒幕、それは歯周病」と題した講演で、
糖尿病以外でにも感染性心内膜炎、心臓・循環器疾患、早産・低体重児出産、細菌性肺炎、など、歯周病が全身の病気に影響している現実を報告しました。歯周病の原因細菌やその破片が歯ぐきの傷口から血中に入り込むことで血管に血栓が作られ心筋梗塞や狭心症などを引き起こす一因になっています。伊藤教授は「中~重度の歯周病患者では炎症を起こしている歯周ポケットの表面積は手のひらの面積に相当する55~72平方センチにもなる。口の中にそれだけの細菌や毒素の入り口があるようなものだ」と説明、歯周病の予防、治療は全身の健康や、妊娠・出産を通じて子孫の健康にも関係していると認識することが大切です。
歯磨き・定期健診で予防
歯周病の予防にはなんと言っても毎日の予防が大切、きちんと手入れするには歯ブラシ一本だけでなく歯間ブラシやフロスの利用も大切、また歯磨き粉で磨くと爽やかな気分になるが、ブラシの先をきちんと当てないと汚れは落ちないので注意が必要です。歯ブラシの柄をペンのように持ち力を入れすぎないように歯に対して直角に当てる、力任せに磨くより、細かく振動させる方が汚れは落ちる、手鏡を持ってブラシが届いているか確認しよう、「一カ所についてゆっくり10数えるくらいしっかり磨いて欲しい」そして定期的にかかりつけの歯科医で口腔内をチェックしてもらい歯磨きのチェックをしてもらい歯磨きのアドバイスを受け、歯石の除去をしてもらうことが大切だ!。
という記事でした。私もたまに依頼されて講演・講話等しますが、全く同じことを伝えています。歯科疾患には治療よりも予防が大切なのです。そのために出来ること!はたくさんあります。まずはかかりつけの歯科医院での管理をして頂くことです!