2010年7月17日(土)14:00~ 岡谷のカノラホールで歴史的なコンサートが開催されます。
コソボ紛争をご存じの方も多いことでしょう。民族紛争が今なお暗い影を落としているコソボ、簡単には言えませんがセルビア人とアルバニア人が自らの民族を主張して20万人の犠牲者を出した国のオーケストラが今回、日本との国交樹立記念、第1号の使者として来日、東京、岐阜、金沢そして長野県の岡谷で演奏会を開きます。メインプログラムは「モーツアルトのレクイエム」です。

何故歴史的か?
これは今回のコンサートを指揮する柳沢寿男氏のメッセージを読んで頂くと分かります。
日本とは縁の遠いバルカン半島。かつてチトーが納めた旧ユーゴは他民族、他宗教の混在した奇跡的な国であったと思う。1984年2月には、サラエボ冬季オリンピックが行われたが、チトーの死後、旧ユーゴは多くの戦争を繰り返し解体。ボスニア紛争は20万人という歴史的な犠牲者を出し、ともにオリンピックを開催してきた者たちもともに殺し合うことになり、オリンピック競技場は墓場となってしまった。
1996年から始まるコソボ紛争以前、コソボの首都プリシュティナ似合った、放送交響楽団はセルビア人、アルバニア人、マケドニア人、ボスニア人などの混在する他民族オーケストラであった。戦争は音楽をも解体し、楽団員は難民となり、ある者はバスルームに潜み個人練習を続け、ある者は一家車で隣国に向かい、国境で車内一週間を明かした。水もトイレもない。コソボ紛争は1999年、米国クリントン政権下、NATOの空爆により終戦となった。
 その後、2000年に13人のアルバニア人弦楽奏者がコソボフィルハーモニー交響楽団を設立。戦後、国連統治下での活動のなか、2007年日本人指揮者(この人が今回の指揮者柳沢寿男氏 筆者注)を迎え入れてくれた。コソボフィルの楽団員は少しずつ増え現在の活動に至っているが残念ながら戦前のように他民族によるオーケストラにはなっていない。しかし、戦後復興の中、コソボフィルとともに文明開化の足音は確実に大きくなっている。
  このたび、日本と国交樹立記念の文化交流第1号として日本全国4カ所で行う演奏会の初日に岡谷市のカノラホールで地元合唱団との文化交流演奏会を予定している。ナビゲーターには女優石田ひかり氏を迎えてのコンサート。一人でも多くの方々に日本初となる日本コソボの文化交流の歴史的瞬間を見届けていただきたく願っている。

指揮者の柳沢寿男氏は、地元 下諏訪町出身。社会情勢不安定なコソボで音楽監督をしておられる!そのオーケストラを率いて初来日するわけです。応援したくなるのは当然で、今回、私は個人参加で「モーツアルトのレクイエム」への参加を決めました。モーツアルトが生涯でただひとつ書き始めたレクイエム、、、、完成を見ずにモーツアルトは逝ってしまいましたが、その思いは指示を受けた弟子たちにより完成されました。今回のプログラム、、死者のためのミサ曲、、
は、あまりに多くの犠牲者を出してしまったコソボのための演奏会となることでしょう。
その立会人として、、多くの方にお聞きいただきたいと心より思っています。
チケットは杉山、あるいはカノラホール0266-24-1300まで!