私事で恐縮ですが,40歳を過ぎてからなんとかの手習いで一度やってみたかったチェロを始めました。弦楽器というのはピアノが弾けない私にとって憧れの楽器でした.(ピアノも勿論憧れ手ますが,右手と左手がうまくシンクロしないので残念ですがあきらめました)ある時、仲の良い友人のチェロレッスンを見る機会があったのです。身近に聞くチェロの音は非常に心地よかったのです。ビオラ、チェロは音程からすると人の声の音域だとか。その場で教室に入会してしまったのです。楽器も持っていなかったのに、、、楽器調達にはいろいろと裏話があるのですがまたの機会に譲るとして、、それ以来,さぼりながらですが練習を続けています。継続は力なりの諺をかみしめながらこれからも続けていこうと思っています。この年になって,小さい子達と発表会のステージに立つのは恥ずかしいのですが,結構張り合いです!ちょっと教室の宣伝をします。先生は月2回東京から足を運んで下さるプロです。若くて奇麗な先生ですが,昨年結婚されました。祝一回一時間マンツーマンでレッスンして下さいます。成人の生徒の呑み会もあったりで,結構私には合っている教室です。詳細お聞きになりたい方はメール下さい。という訳で前述のレオと言いどうしてもチェロを贔屓にしてしまうご無礼はお許しいただいて、、本題です。チェロの名曲は数々ありますが,今回はドメニコ・ガブリエッリ(1651~1690)のチェロ作品全集です。このCDに納められている無伴奏のリチェルカーレ(探し求める との意)は現在知られている限り音楽史上初の無伴奏チェロ作品なのだそうです。この作品ができた17世紀後半はチェロという楽器(或はその名称)が誕生する時期でもあり,そういう意味でも記念すべきCDの一枚でしょう。ボローニャで1651年に生まれたドメニコ・ガブリエッリは12曲のオペラや声楽作品の作曲で広く知られているそうです。ボローニャには世界で5番目に大きいカトリック教会サン・ペテロニオ教会とアカデミア・フィラルモニアという音楽史上重要な機関がありました.1666年に発足したこのアカデミーの会員になることは音楽家として大いなる栄誉であったそうです.かのモーツァルトが若干14歳で会員になったことは有名で、ガブリエッリは1676年に会員に選ばれ,1683年には会長に就任すると言う著名な音楽家でした。39歳で病に倒れ短い生涯を終えましたがこの作品集は最晩年の曲ということになります。
チェロという楽器がこんなにもやさしく,深く響くことを感じるには格好の一枚になることでしょう。鈴木秀美氏(表紙)の名演です。
チェロ:鈴木秀美(使用楽器アマティ1570頃),エマニュエル・バルサ
チェンバロ:大塚直哉
TDK-AD 009