最近、ブログが滞っております。お許しください。

さて、久々のブログは、この12月の忙しいときに、一週間の休診のお知らせです。
杉山は、昨年、サイトウキネンフェスティバルで小澤征爾指揮「戦争レクイエム」Benjamin britten作曲でSKF松本合唱団の一員としてステージに上がりました。
本年12月14日より、ニューヨークでは、小澤征爾氏を芸術監督としてジャパンウィークが来春まで開催されます。そのスタートのコンサートで披露されるのが、ブラームスの交響曲第一番(14日)、ベルリオーズの幻想交響曲、そしてブリテンの「戦争レクイエム」(18日)です。
昨年の公演で、小澤先生には合唱団のことを褒めて頂きました。新聞では「聞くまでは正直心配だった」と書かれていましたが、、、、とにかく、戦争レクイエムを12月のカーネギーホールで演奏することは昨年以前に決まっており、昨年の公演の成功を元に、参加できる人は是非NYに来て欲しい!という小澤先生の強い要望があり、また、団員としては、アメリカの音楽の殿堂で小澤征爾指揮、さいとう記念オーケストラと、ステージに上がれるチャンスはどう考えても二度とない話でして、、、渡米を決め、今年の春からまた練習を積み重ねて参りました。
非常に楽しみなのですが、患者さんにはご迷惑をかけることもあろうかと思います。事情をご了解の上、笑ってお許し頂ければと思います。
この「戦争レクイエム」ですが、歌詞はラテン語の式文(Kyrie eleison,Christe eleison,,,とか言う通常文のこと)とともに、ウィルフレッド・オーウェン(1893~1918)の英語により詩が挿入されるという、一般的なレクイエムとは構成が全く異なっています。
リバプールに生まれ、第一次大戦に出征し、25歳の若さで戦死したオーウェンは戦争の空しさと悲惨さを歌った、誰よりも平和を愛する人でありました。細かな構成は省きますが、ソロを努めるテノールと、バリトンはそれぞれ第2次世界大戦で交戦したイギリスとドイツの兵士を表します。この2人は殺し合い、そして、死して後、お互いの置かれた立場、苦しみを述べ合います。「僕は君が殺した的なのだ、、、僕の友よ、、」そして冷たくなってしまった僕たち、、、「さあもう眠ろうよ、、、」戦争の愚かさを死んでしまった兵士の言葉に託し、このレクイエムは強烈な反戦のメッセージを貫き通します。
この反戦のメッセージをレクイエムという曲によって、かつて、戦いあった国で演奏するという事は、意味深いことなのではないかと思います。何かと最近不安定な世界情勢です。
この曲を選んだ小澤総監督の気持ちが分かるような、、、、
とにかく二年越しの「WAR REQUIEM」の仕上げとなります。
年末は22日より診療致します。時差ぼけに負けないように頑張りますのでよろしくお願い致します。
では、NYに行って参ります。